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歳の市といえば浅草寺の市

かつての江戸では、歳の市といえば浅草寺の市をさしていました。十八日が観音様(浅草寺の本尊の観音菩薩)の縁日で、その年の最後の縁日は「納めの観音詣」としてもっともにぎわうこともあり、歳の市は江戸の一大名物行事になっていました。当時の様子を伝える資料によれば、武家や大きな店の主人は、長持ち(ふた付きの大きな物入れ、さおをさして二人で担ぐ)や能をかついだ奉公人を引きつれ、大勢で浅草に出かけてはごひいきの店で買い、その後料理屋へ寄って威勢を上げたそうです。ちなみに江戸時代中期までは、歳の市は男性だけが行くもので、女性は出かけませんでした。羽子板の羽根は邪気をはねのける江戸後期になると、浅草寺以外にも歳の市が立つようになり、女性も出かけるようになりました。浅草の市は、そのころ流行した羽子板市に次第に人気が移っていき、これがいまも全国的に有名な「羽子板市」として続いています。
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