食品業界がケミカルと細菌の戦いの中で、会社をとるか、消費者の健康を優先させるかのジレンマに陥っている姿と近いところがありそうだ。ジレンマに悩んでくれるくらいの良心があればむしろうれしい。金儲けのために人の健康をそして環境へのリスクを無視して商品づくりだけはしてほしくないと願うばかりである。いずれにしても化学物質が増え続け、化学物質過敏症の人口も増えているという現実にどう自衛するかである。しかも化学物質過敏症の原因は複雑なだけに究明が難しい。空気、水、土壌といった環境因子から、食べ物、身のまわりの化学物質まで何か原因となっているかの特定がなかなかできない。実はその数ある要因のすべてが関わっていて、総量としてのキャパシティを超えたところで発病している。そうした中の自衛の一つとして、飲み物、食べ物への配慮。シャンプー、リンスから洗濯物、台所、浴室、トイレ等の洗剤を石鹸に変える。化粧品も無添加に。衣類の防虫、園芸やゴキブリ、蝿、蚊の殺虫剤などは使わないなど。これらは個人でもでき得る防衛策だ。さらには、家づくりそのもの、毎年数千種類もの化学物質が開発されている現状を考えると、やはり慣れ親しんだ杉や檜、漆喰などの自然素材でつくられる家、太陽の恵みや風が建物の隅々まで行きわたる家といった日本人にとって当たり前だった家づくりがベストではないかと思う。いずれにしても、一人ひとりがもっと自然で安全な物へと志向することで、地球もクリーンになっていく。まずは実践あるのみだと思う。