あごの骨の異常により歯のかみ合わせが正常でないことがあります。たとえば上あごの発育が悪かったり逆に下あごの発育がよすぎたり、ゆがんでいたりすると、下の歯が上の歯より前に出たりかみ合わせがずれてしまうことがあります。また横顔のラインが不自然となったり、顔がゆがんだりする変形もみられます。治療方法としては上あごを前に出すとか、下あごをバックさせるとか両方のあごのずれをなおす、あるいはゆがみを修正するなどの対策がとられます。特に最近美容外科では上あごや下あごに対し必要な分だけ顔の骨を延長する方法が取られることもあります。これは既に身長を高くする手術でお話ししたイリザロフ法の原理を応用したものです。最も大切なことは歯のかみ合わせが正しい状態を作るということです。そのために歯の数を減らしたり骨を移植したり延長したりすることにより正しいかみ合わせになるように正確な手術プランを立てます。このような手術の後は6週間ほど上と下の歯をかみ合わせたままの状態で固定する必要があります。またときには後で歯並びを少し調節するようなことが必要になったりします。またこの手術は唇裂の患者さんにも応用することができます。唇裂の場合は上あごの発達が悪いためこの手術を行うことで正常の横顔のラインを作ることができます。このような手術は北海道大学、慶応大学、東京警察病院、昭和大学、小牧市民病院(愛知)、関西医科大学、近畿大学、長崎大学などの各形成外科や東京大学口腔外科、東京医科歯科大学歯学部などが優れた成績を出しています。